事業計画・事業報告

会津若松商工会議所の事業計画・事業報告です。

令和6年度会津若松商工会議所事業計画
「持続可能な地域の創生」
~民間の挑戦で地域の未来を切り拓く~


基本方針

 新型コロナウイルス感染症の5類移行により、経済正常化に向け舵が切られましたが、複合的要因による物価高により、会員事業所は未だ厳しい経営環境を強いられております。加えて当地域は、従来からの人口減少や事業主の高齢化などの根深い課題を抱えており、地域経済の本格的な回復や地方創生に向けては、商工会議所の強力なリーダーシップが求められております。
 令和6年度事業実施にあたっては次の4点を重点分野に掲げ、会員事業所の事業継続を現場主義で全力サポートし、経済に好循環をもたらす方策を講じながら「持続可能な地域の創生」を目指します。

Ⅰ.地域を支える小規模・中小企業の事業継続、変革後押し
 小規模・中小企業は、コロナ禍で変容した価値観やニーズ、取引価格の転嫁、各種法制度改正への対応、賃上げ機運の高まりなど、大変厳しい経営環境にさらされております。このような中、企業が生き残りを図るためには、ビジネスモデルの変革に積極的に挑戦することが必要であり、商工会議所にはその挑戦を後押しする使命があります。
 中小企業相談所では、会津若松市とともに策定した経営発達支援計画にもとづき、経営者との対話を通じて本質的な課題を掘り起し、専門人材も活用しながら、課題解決と経営力再構築の両立支援で商工業者を強力に下支えしてまいります。
 さらに、創業希望者や創業初期段階などの成長段階に応じたきめ細かな支援に加え、先達企業や異業種とのマッチング機会も積極的に提供してまいります。

Ⅱ.デジタル化促進による地域課題の解決
 全国的に人手不足が続く中、限られた人員で利益を確保していくには、業務効率化と生産性の向上が重要であり、そのためにはデジタル技術の導入が有効であります。会員事業所のデジタル化を促進させるべく普及啓発に取り組んでまいります。
 需要喚起策として大きな効果があるプレミアム商品券事業は、昨年、デジタル地域通貨・会津コインを用いた「プレミアムポイント事業」にシフトし、参加店や市民のデジタルスキルを底上げ、スマートシティの進展に貢献してまいりました。政府の経済対策として期待される本事業は、最大の効果が得られるよう課題を検証しながら推進してまいります。
 また、商工会議所としては、スマートシティの進捗を会員事業所に通訳していくことも重要な役割になります。今後もAiCTコンソーシアムと連携しながら、関連する施策の橋渡しを行ってまいります。

Ⅲ.定住人口の維持、交流人口拡大推進
 コロナ禍により、地方移住や企業の地方移転への関心が高まりましたが、このような動きを具現化させるためには、受け皿となる地域の魅力を高めるまちづくりが重要であります。会津の優れた文化、風土、資源等の地域の強みを前面に押し出しながら、行政と連携して都市機能の充実を図り、内外から選ばれるまちとなるよう長期的視野で推進してまいります。
 また、人口減少社会では交流人口を拡大させることが重要であり、それには観光振興が最も効果的な取組であります。インバウンドの本格的再開を契機に、DMOと協働しながら観光コンテンツの高付加価値化に引き続き取り組んでまいります。

Ⅳ.市街地活性化推進
 市街地活性化については、令和4年度に市民アンケートや有識者による検討委員会などを経て市街地再開発構想を策定し、それぞれの重要なポイントについて行政に提言しました。その実現に向けては、行政と商工会議所が互いの強みを持ち寄り、それぞれの役割を明確にしながら、大規模空地の問題も含め一つ一つ進めてまいります。
 特に、市民から多くの要望があったシネマコンプレックス誘致については、県立病院跡地に設置を求めているところであり、その進捗を見極めつつ、実現に向け取組を継続してまいります。


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